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会議で「嬉しかったこと」を話してみる ― 人は思っている以上に見られている

会議で嬉しかったことを共有する様子

社内会議の議題といえば、売上の進み具合、遅れている案件、起きてしまったトラブル。どうしても「問題」が中心になります。もちろん、問題を放置しないことは大切です。ただ、会議のたびに課題ばかりが並ぶと、参加者の表情は少しずつ硬くなり、発言も「報告」と「言い訳」に寄っていきます。多くの企業で会議の進行をお手伝いしていると、議題に一つだけ「嬉しかったこと」を加えるだけで、場の空気が変わる場面に何度も出会います。


問題だけを話す会議は、なぜ重くなるのか

課題の共有は、裏返せば「できていないこと」の確認です。毎回それが続くと、参加者は「次は自分が指摘される番かもしれない」と身構えます。その結果、小さな気づきや前向きな提案ほど口に出しにくくなっていきます。

一方で、日々の仕事の中には、取引先から感謝された、初めての試みがうまくいった、後輩が自分から動いてくれた、といった出来事も確実にあります。ところが、こうした話は「わざわざ会議で言うほどのことではない」と思われ、誰にも共有されないまま消えていきます。


「嬉しかったこと」は、組織の財産になる

ある会議で、取引先の方から「いい人たちですね」と声をかけられた、という話が出ました。きちんと挨拶をする、という当たり前の振る舞いが、相手にはしっかり届いていたのです。初めて仕事を頼んだ相手の対応が気持ちよかった、という話も続きました。

こうした話を聞いて感じることは人それぞれです。「よかったね」で終わる人もいれば、「自分たちも見られているのか」と背筋が伸びる人もいるでしょう。大切なのは感じ方を揃えることではなく、感じたことを口にできる場があることです。良い出来事を共有すると、「何が喜ばれたのか」という具体的な手本が全員に伝わります。マニュアルや研修では伝えにくい「自分たちらしい振る舞い」が、エピソードとして残っていくのです。


人は、思っている以上に見られている

自分たちが誰かの振る舞いに心を動かされたように、自分たちもまた、取引先やお客様から見られています。挨拶、身だしなみ、ちょっとした気遣い。それ自体は「やって当たり前」のことですが、当たり前を続けている組織とそうでない組織の差は、時間とともに確実に開いていきます。技術や仕組みが簡単に真似される時代だからこそ、最後に差がつくのは人の振る舞いです。

まずは次回の会議で、最後の5分だけ「最近あった嬉しかったこと」を話す時間をとってみてください。最初は照れくさくても、続けるうちに「話せることを探す」目が育ち、日々の仕事の見え方そのものが変わっていきます。


問題を話す会議は「直す」ための場、嬉しかったことを話す会議は「伸ばす」ための場です。両方がそろってはじめて、会議は組織を前に進める力になります。小さな良い出来事に光を当てる習慣が、人を育て、組織の文化をつくっていきます。

ご相談は無料となっております。 是非ご利用ください。

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