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社内行事を若手に任せると、会社の将来の話が始まる ― 「あるべき姿」への入口のつくり方

若手が社内行事を企画する場

次の世代を担う若手に「会社のあるべき姿を考えてほしい」と願う経営者の方は少なくありません。ところが、若手を集めて「会社の将来について話そう」と投げかけても、議論はなかなか動き出しません。テーマが大きすぎて、どこから手をつければよいのか分からないからです。今回は、ある会議で見えた「入口」のつくり方について書きます。

大きなテーマには「取っ掛かり」が要る

理念や将来像はもちろん大切です。ただ、日々の業務を回している人にとっては遠い話で、経験の浅いうちは、自分の意見が会社の方向を左右するという実感も持ちにくいものです。抽象的な言葉を自分ごとにするには、実際に手を動かして決められる、具体的な題材が必要になります。

そこで有効なのが、年に一度の全社行事のような、身近で具体的な運営を若手に任せることです。「誰に何を伝えたいのか」「なぜこの順番にするのか」を決めていくうちに、自然と「うちの会社は何を大事にしているのか」という問いに行き当たります。小さな企画が、大きな議論の入口になるのです。

段取りではなく、目的から任せる

任せるときに大切なのは、段取りだけでなく目的から考えてもらうことです。ある会議では、行事の目的を「経験の共有と意識づけ」「頑張った人をたたえること」「全員がそろう数少ない機会での一体感づくり」の三つに絞り込みました。議論の中では「長くやればよいのではない。伝わらなければ意味がない」という声も上がりました。

前回の反省も率直に出てきます。準備期間が短かった、準備が一人に偏っていた、当日の機材が思うように動かなかった。こうした振り返りを自分たちの言葉で行い、「一か月前から皆で分担する」と決めること自体が、組織の動かし方を学ぶ機会になります。表彰の基準や式の順番など、決めるべきことが具体的であるほど、議論は前に進みます。

若手だけの時間を、既存の予定に組み込む

若手の会が続かない理由で多いのは「集まる時間がない」ことと「年長者がいると話しにくい」ことです。管理職の会議と同時に開く案もよく出ますが、結局は上の世代が口を挟み、若手が黙ってしまいがちです。

解決策はシンプルで、毎月の全体会議の直前を若手の会に充てるなど、すでにある予定の中に時間を固定することです。全員が出られなくても、出た人が記録を取り、全体会議で報告する。報告役を毎月交代すれば、人前で話す経験も順に回ります。経営者の側は「基盤ができたら譲る」と構え、口を出したくなる場面こそ見守る姿勢が求められます。

会社の将来像は、会議室で一度に描けるものではありません。身近な行事を任せ、目的を考え、振り返り、報告する。その積み重ねの先に、若手自身の言葉で語られる「あるべき姿」が見えてきます。まずは次の社内行事を、若手に任せてみてはいかがでしょうか。

ご相談は無料となっております。 是非ご利用ください。

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