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2022年09月22日 [コラム]

補助金採択後に心が折れそうなときは…

ある日、私はクライアントのEさんのもとを訪れました。

「最近、仕事に対して自信がないんです」いつも明るいEさんが最初に口にした言葉に、思わず「えっ、どうしたんですか」と私は聞きました。

「西端さんに助けていただいて、補助金が採択されたのはとても嬉しかった。でも本当にこの事業でよかったんだろうかって…」

Eさんは奧さん、息子さん夫婦と長年居酒屋を経営してきました。ご家族の人柄もあって、連日多くの人が訪れ、賑わっていましたが、新型コロナの影響で売上げもお客さんも減ってしまい、悩んだ末に補助金を申請することにしました。無事に採択されて喜んでいたのも束の間、冒頭の発言です。

「採択されたあとも書類を作らなくてはいけないし、なにより5年間実績を報告する。それは知ってましたよ。だけど、こんなに大変だなんて思わなかった。それに、唐揚げなんて今さらでは」

そう、Eさんの新規事業は「唐揚げ屋」。もともと居酒屋で人気のあったメニューの唐揚げに注目し、店内だけでなく、家に持ち帰って味わってもらえるようテイクアウト用のスペースを作り、唐揚げ専用の設備も導入すると事業計画書に盛り込みました。事業計画を立てていたころはあんなに生き生きしていたのに、と思った私はEさんに言いました。

「Eさん、よく思い出してみてください。なんのために新たに事業を始めようとしたのか。たしかに計画を立てていたときは空前の唐揚げブームで、あちこちに店があった。でも、Eさんが居酒屋を続けながら唐揚げ屋もやろうと思ったのは、ブームに乗るなんて単純な理由じゃないでしょ。唐揚げをたくさんの人に味わってもらうこと、おいしい唐揚げをつまみに飲める店に訪れてもらうこと、そしてなにより店をこれからも存続させるためなんじゃないですか」

しばらく黙っていたEさんでしたが、私の言葉に我に返ったのか、少しずつ口を開きはじめました。

「そうでした。コロナで売上げは落ちてしまったけれど、勤めていた会社を辞めて店を手伝いたいと言ってくれた息子にいい形で店をのこしてやりたい、そんな思いで事業計画を立てたんだった。いやね、書類の作成となるとどうも苦手で、実績報告なんて自分でできるかなって弱気になってしまって」

前回のブログでもお話ししましたが、申請時だけでなく、採択後も確定申告書や見積書の提出が求められ、事業開始後も納品書や請求書など細かい書類の保存が必要です。予想以上に事務作業に時間を取られることで、事業を途中で諦めてしまうケースも少なくありません。そんなことになってほしくない。最後に私は言いました。

「仕事をしながらの事務作業の大変さはよくわかります。取り組んでみて、わからないことがあったらいつでも相談してください。力になりますよ」

せっかく採択された新事業、手に入れた設備を手放すことは、会社の目的を失うことにもつながります。採択後に心が折れそうなときは初心に立ち返り、困ったときは私たちにいつでもご相談ください。
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